ニュースリリース：本邦初！Smart Eye Cameraが眼科領域の国際アライアンス「国際失明予防協会（IAPB）」に加入

6 min readApr 5, 2020

慶應義塾大学医学部発のベンチャー企業 OUI Inc.（ウイインク：株式会社OUI）は、自社で開発した眼科診察を可能にする iPhone アタッチメント型医療機器 Smart Eye Camera （以下SEC）が、日本企業の製品として初めて国際失明予防協会（The International Agency for the Prevention of Blindness; 以下 IAPB)が定めるValued Supplier Listに加入されたことをお知らせいたします。

https://iapb.standardlist.org/the-products/smart-eye-camera-sec/

IAPBへの加入について

IAPBは、1975年に設立された、英国のロンドンに本拠を構える、NGO、民間企業、学術機関、医療機関をつなぐ国際アライアンスです。国際保健機構（WHO）と共同で、世界的な失明予防・促進のためのグローバルイニシアチブ”Vision 2020 the Right to Sight”を策定するなど、設立以来一貫して世界的な失明人口削減を率先してきました。現在、アフリカ、中東、ヨーロッパ、オセアニア、ラテンアメリカ、北米、東南アジアで150以上の団体が加盟しており、グローバルアイケアの分野では世界最大のアライアンスです。

国連が定める「持続可能な開発目標（SDGs)」のゴール3（健康と福祉）の中で、UHC（ユニバーサル・ヘルス・カバレージ※)の達成が謳われています。WHOは、失明の予防・促進を、UHCを達成するうえでの核心的な課題の一つに位置づけており、IAPBに期待される役割は今後さらに大きくなると予想されます。

今回、SECが加入したIAPBのValued Supplier Listは、IAPBが認定するアイケア機器のプラットフォームです。IAPBに加入している医療機関や国際NGOが高品質・適正価格の機材調達を実現できるよう、IAPBが認定した機器のみがリストアップされています。IAPBのリストに日本企業の製品が加入するのは、SECが初めてです。

※ユニバーサル・ヘルス・カバレージ：すべての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられること

世界の失明人口は現在3,600万人、30年後には1億2,000万人を越えると言われております。また、失明原因の半分以上は適切な診断と治療で克服が可能な白内障であり、いつでもどこでもポータブルで簡便な診察を可能とするSECがこの問題に対して貢献できる余地は非常に大きいと考えています。

今回の加入を機に、IAPBの加入団体とも積極的な協業を模索し、2025年までに世界の失明人口を半分に減らすという私たちのビジョンの実現に向け、より精力的に活動を続けて参ります。

IAPBウェブサイト：https://www.iapb.org/

Vision 2020 the Right to Sight: https://www.iapb.org/vision-2020/

SECについて

SECは、眼科の診察が可能なiPhoneアタッチメント型医療機器です。現役の眼科医が、診療現場で感じた課題を解決するためにゼロから開発を行い、約1年半で完成させました。

iPhoneのカメラと光源を利用した眼科診療機器は本邦初であり、動物実験の結果で既存機器と同等の性能（※）を実現しています。また、人の眼の診断結果については現在論文を投稿中です。

現在、失明人口は世界に3,600万人、30年後の2050年には1億2,000万人に増加すると言われています。当社は、既に国内だけではなく、ベトナム、モンゴル、ザンビア、マラウイ、ケニアといった国の医療過疎地への支援活動を開始し、SECを国内外に広めることで2025年までに世界の失明を50％減らすことを目指しています。

URL: https://www.ouiinc.jp/product/