20191206 Smart Eye Camera アフリカ初上陸!!

OUI Inc. (株式会社OUI)
5 min readDec 10, 2019

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2019年12月2日~6日にかけて、マラウイ地方部のローカルクリニックにて、Smart Eye Camera(SEC)のパイロットテストを実施しました!

アフリカの南東部に位置するマラウイ共和国。眼科医療拠点が国の中で数えるほどしかないことに加え、人口のほぼ85%は、こうした拠点から遠く離れた農村部で生活をしています。また、眼科疾患によって失明している約36,000人のうち、半数は白内障が原因によるものと考えられています。

マラウイの風景

今回は、マラウイにて長年、農村部の貧困層に対して、失明予防のための医療活動を展開しているBICO (Blantyre Institute for Community Outreach)の協力を得て、ゾンバとチクワワの2つのローカルクリニックを訪問し、現地で医療活動に従事している医師/医療スタッフに、実際にSECを使って、50人以上の患者に対して眼科診察をして頂きました。

現地眼科医によるSEC診察
ParamedicoによるSEC診察①

そして、実際に現場で日々医療活動に従事している医師/医療スタッフの方々から、SECについて、多くのポジティブなフィードバックやご意見を頂くことができました!

ParamedicoによるSEC診察②
撮影した画像を用いて患者さんに説明

その中で、SECは、途上国における、次の3つのような場面で、特に有用なのではないか、というコメントがありました。

  1. 白内障患者向けのアイキャンプ

白内障患者向けのアイキャンプでは、対象者をスクリーニングするためのアウトリーチにおいては、多くの場合トーチライトのみでの診断となっている。アウトリーチのスタッフにSECが配備されれば、スクリーニングの質を飛躍的に高めうる。

また、患者の手術後の経過診察においても、一人ずつ細隙灯顕微鏡のある診察室に呼んで診察する代わりに、SECを持って患者を回りながら診察することが可能となる。これにより、大幅に診察の効率を改善しうる。

2. 電力供給の安定しない地方部のクリニックでの診察

多くの地方部のクリニックでは、電力供給が安定せず、停電が頻発している。(実際に今回の滞在中も、診察中に数時間にわたって停電になったことがありました。)停電時のジェネレーターが整備されていないクリニックが多いため、停電時には電気を消費する細隙灯顕微鏡が使用できず、トーチライトのみの診察を余儀なくされているケースが多い。こうしたクリニックにSECが届けられれば、停電時にもスリットランプを使った眼科診察を継続できる。

3. 経験の少ない医師/医療スタッフに対するトレーニング

診察時に、スマートフォンのスクリーン上に映る患部の様子を、複数名でリアルタイムで共有できるため、経験の少ない医師/医療スタッフに対し、診察時に注視すべき部位やポイントなどについて、より分かりやすく教えることができる。

SECが、実際の途上国の医療現場で日々奮闘している医師/医療スタッフにポジティブに受け入れて頂けたこと、とても嬉しく思っています。そして、SECが、眼科疾患に苦しむ途上国の貧困層の患者さんを救う、大きな可能性を秘めていることを再確認できました。

今回頂いた多くのご意見やフィードバックを持ち帰り、途上国の眼科医療の発展に寄与できるよう、引き続き精進していきます!引き続き、私たちの活動を応援して頂けたら幸いです。

最後に、今回のフィールドワークは、私たちのマラウイのパートナー団体であるBICOの多大なる協力がなければ到底実現できないものでした。BICOの皆さん、本当に有難う御座いました!引き続き、力を合わせていきたいと思っていますので、宜しくお願いします!ZIKOMO (マラウイの公用語であるチエワ語で「ありがとう」の意)!!

現地スタッフと筆者 (左から2人目)

OUI Inc. 中山慎太郎

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Written by OUI Inc. (株式会社OUI)

OUI Inc.は医学・工学・ビジネスのプロフェッショナルが力を合わせ、眼から人々の健康を守ることを目指す大学発ベンチャーです。https://www.ouiinc.jp/